今日も一日健やかに物語を

おもしろいと思ったものを

『胡蝶の夢』島田ゆうか著 ルールは破ることができる。

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読んでいてこの物語がどう決着をつけるのかが予想つかなくて、ラストであんな展開になるとは思わずに驚いた上に感動してしまいました。

ここからはネタバレがあります。ご注意を。

 


2010年代の物語の多くが、壁の向こう側に行く『新世界系』であると『物語の物語』で語られています。

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進撃の巨人』『がっこうぐらし!』『鉄血のオルフェンズ』などで、この物語群で語られるのは、壁の内側でのキビシイ世界と、壁の外側にあるもっとキビシイ世界、あなたはどちらを選びますか?という問いでした。

がっこうぐらし! 1巻 (まんがタイムKRコミックス)

 

壁の内側のキビシイ世界とは、なにも変わらない毎日が続いていくけどやがて衰退していくことが薄々わかっている世界。壁の外側の世界とは、なにが起こるかわからない、突然死ぬことがある世界だけどもしかしたら新しい発見がまっているかも知れない世界。のことだと理解しているのですけど

 

胡蝶の夢』の日菜と紗夜は数年前から見始めた夢を繰り返し見ているんですよね。これは壁の内側の世界のことで永遠と同じ夢を見続ける、それはいまと変わらない関係がずっと続くと思っていた二人がみていたセカイなんだと思うんですね。

 

でもそれが、ガルパの『星に願う短冊』を切っ掛けに変わりだした姉妹の関係。関係が変わったことで、二人が見る夢もいままでとは違う展開を期待することが出来たからこそ、夢を終わらせて外の世界に飛び出すということが出来たのかなーと思うとですね、よかったなぁって感動したんですよ!!それにですね、『魔法少女まどか☆マギカ』でもそうでしたが決められたルールの下で戦わなきゃいけない!と諦めるのではなくて、そうじゃなくて新しいルールを作ってしまうのがすげぇいいなぁって思うんですよ!

 

これのあとに『胡蝶の惰眠』を読んだんですけど、舞台裏を覗いた感じがして面白かったです。キャラクターの動きも(笑)


今回のオンリーでの本は全部買えたのでたぶん感想書くと思います。