「君のためにサンドウィッチを」桶鳴けんさん(@nekura_neko)時速100キロとうふ
事前になにも調べずにコミティアに行ったんですがとても素晴らしい本に出会えました。
表紙を見てからおっ!と感じて
1ページ目の魔法使いの説明から読みたい!って思い即「ください」って言ってました。
読み終わったあとに思ったのは「この本に出合えて良かった」でした。
魔法使いというとどうしても悪者とされてしれまうものが多いと思うんですけど、そうではなく、普通に道具屋をしている。
主人公のセレードがお使いに来たとき、彼はそこが彼女の家だという認識がなかったと思うんですよね。
認識があったら彼なら魔法が見れるかも!というようなワクワクで来るか実態を知らなくて
少し怯えているかのなにかあると思うんだけど全然意識してない。
だからこの世界で魔法使いというものがもはやどこに住んでいるのかがわからないレベルなわけですね、
この後に出てくるんですがヒロインの子のお婆ちゃんの時代から魔法使いというものが続いてるからこそ
もはや珍しくない道具屋として街の人達は認識してるということだと思うんです。この世界観が良いんです!好きです!
そして魔法の設定がおもしろいんです!道具に魔法の『絵』を描くと魔法の効果が道具に宿るみたいなのですが、
魔法陣や文字ではなくて、絵というのがおもしろいですよね!
でも道具に絵を描くとどうやら上手く魔法が発動しないみたいで、それによってメリナは
自分に自信を無くしてるようなんです。
そこで次のシーン(もしかしたら彼が料理人を目指そうと思った切っ掛けもそこにあるのかな?)
でメリナが涙を流すんですが(お婆ちゃんを思い出したのかなぁ?)それで「おいしい」そして
「ありがとう」って言うんです。この言葉はセレードにとって彼の存在を肯定した言葉なんですよね。
彼は料理人になりたくてバイトをしているのにまだ料理をさせてもらえてないようで、なのに自分の作った料理を「おいしい」
って言ってくれてさらには「ありがとう」とまで言ってくれたらそりゃー惚れますよね!あたりまえじゃないですか!
魔法がうまく発動しないことの解決策が示される流れがとてもよくって、驚きました!
ほんとにこの世界が素晴らしいです、魔法を失敗すると花びらが大量に生成されるのとか、
服のデザインとか(1ページ目の魔法使いの服がどれも可愛いんですよ)、サンドウィッチと魔女をかけているだろうところとか。
他の魔女の視点の物語とか、他の魔女が遊びにくるとか、そんなお話も見てみたいなーと思いました!
とにかく面白かったです、ありがとうございました!