今日も一日健やかに物語を

おもしろいと思ったものを

『日本人のための第一次世界大戦史』板谷敏彦著 自由貿易が技術発展が格段に進んだ

日本人のための第一次世界大戦史 (角川ソフィア文庫)

本の冒頭に書かれている、西欧的に言えば世界大戦とは3000万人の死者を出した第一次世界大戦のほうである。というところから始まり、そうだったのか!?と驚く。

では、なぜこんなに大勢の犠牲者が生まれたのか?を技術の発展とそれに合わせた法律の改定などの流れを解説されていくのが大変面白かった。

 

風を動力に動く帆船が蒸気機関船に変わったことで、大陸間の移動日数が少なくなり、それによって貿易も盛んになっていった。自由貿易により他国に技術をもたらした反面、兵器技術の伝播も速くなり、兵器の生産性や破壊力なども上がっていく。などなど、技術が発達したことでそれを人間はどう使って行ったのか、その結果の戦争ではなにが起きたのか。これは教科書を読んだだけでは得られない情報に溢れている。


これを読むとこのころの時代を扱っている物語の面白さが全然違ってきます。