今日も一日健やかに物語を

おもしろいと思ったものを

『煌めき』 ハマダアキコ著 少女たちの煌めき、私はそれが観たいのです。

 

よかった、よかったんだ。今回の即売会、行く前までスタァライトが併設で行われてるの全く知らなくて、カタログをみてから初めて気がついたんですよね。それでカタログに載ってるサークルカットがいいなと思って購入したのですが、もう本当に手に入ってよかったです。たぶん自分のなかの大場ななとこの物語の大場ななの解釈は違うと感じるんですが、そんなことはどうでもよくなるくらい、圧倒的な物語力でした。こういうものが見たかったんだ!!

 

作者さんのpixivにて半分以上読めるので是非読んでみてください。本事態は購入するこどができるのかな?(しらべてない・・・)

SLS3rd 新刊サンプルwww.pixiv.net

 

この物語の好きな部分は色々あるんですけど、華恋が美味しそうにごはん食べてる絵なんて最高にグッドでもうね、幸せーって感じが伝わってきていいなぁって思うんですよね、ひかりが一心不乱におやつ食べてるところとか、「キリンだけど!」のところとか。こういったところどころにあるシーンが面白いのだけども、キャラが言わなさそうな台詞だなとかそういう違和感がないので、この物語がスタァライト本編とリンクしている感じがするのがとてもいいなぁと。

 


こちらの物語では大場ななの繰り返しのレヴューが許されない傲慢な行動だったのではないか?という視点から構成されています。第3者視点、加害者でもなく被害者でもない視聴者の視点からすれば大場ななの「願い」は罪ではないよなと思いますが、でも大場なな自身はどう思っているのか?という視点が自分にはなかったのでなるほどな!と目から鱗が落ちました。

 

確かに、優しい心をもった大場なな自身が、みんなを守ってあげるという行動が実はみんなのことを縛り付けるだけの、ほんとうは自分がまえに進めないことを正当化するためのエゴだったことに気がついたとすれば、誰からも恨まれなくても、大場なな自身はこれを許されない罪だと思って自分を罰する気持ちを持っていたかもしれないよなと思いました。(もしかして、スタリラとかでは言及されてたりするんですかね?)


そして、読んでいてふと思ったのはキリンのレヴューとは、自身の心を写す鏡であり、本当の想いを表す場所でもあったのだなということです。たぶんハマダアキコさんはそういう解釈のもと描かれているのではないかなと思うんですよね。

 

いや、でもね、物語もいいんだけど圧倒的なのは

 

この物語を描きたい!!

 

というなにかを感じるんです。先日『冴えない彼女の育て方 Fine』を観てきて、そのなかで神クリエイターである紅坂 朱音がまだまだ若手のクリエイターである倫也に対して言う台詞なんですが

 

「オナニーしろ、少年」
「自分が思いっきり気持ちいいオナニーを、皆が思わず見たいと思うようなオナニーを、そのすごく恥ずかしいオナニーを、思いっきり見せつけてやれ!」

 

saenai-movie.com

2次創作ってまさにそうじゃないですか?自分が見たい!と思ったものを描き出すわけで、それを他人が見たい!と思うようなものになるのってかなり稀有なんだとおもうんですけど、こちらの作品からはそれを感じます。すごく描きたいものを描ききったのだなと。だからこそこの物語で描かれている大場なながとてもキラキラと輝いているように見えるんですね。

 


火傷とか、業火に焼かれるなどの設定もいいですし、物語も素晴らしいし、絵もエモエモで、最高の1冊です。

 

大場ななについては下記の記事にて。

kenkounauma.hatenablog.com