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『パッドマン 五億人の女性を救った男』

ネタバレと映画を観た程度の知識で語っているので注意。

 

www.padman.jp

こちらの映画がとても素晴らしかった。女性用のナプキンが浸透していないインドでは生理の時使われるのが清潔とは言えない布を使用し、それが病気の原因となることもあったそうなのだ。しかしインドで販売されているナプキンは高額でなかなか一般の人は買うことはなく、布をしようしていたそうです。2001年のインドが舞台なのですが、ナプキンを使用している女性は全体で10%程度だったそうです。

 

妻を愛する男ラクシュミがこのナプキンがどんな構造をしていて、なぜ高額なのかを知っていく過程が、観客である自分もそうなのか!となり面白かった。

そしてラクシュミはナプキンを安価に製造することができ、とある女性の協力者のおかげもあり、インドでナプキンを広めることができたみたいです。

ここで凄いのがインドの働く口がない女性は収入を夫に頼るしかなく、そのために夫から暴力をふるわれても逃げることができずに我慢するしかなかったようです。それをラクシュミはナプキンの普及率を上げるために女性が作って女性が販売することにし、そこで働く口がない女性を雇いました。

これすごいですよね、まさか妻のためにつくったナプキンがこのような社会を変える発明になるなんて観ていて思いませんでした。

そしてその発明が認められて国連でスピーチする機会を得たラクシュミですが、彼はそこで母国語であるヒンディー語ではなく英語でスピーチするんです。

ですが彼は決して英会話ができるレベルの語学力はないんです。

ならどうやってスピーチしたかと言うと単語のみを使用してスピーチしたんです。日本語的に解釈するなら「わたし 安価 ナプキン 作った」みたいな感じだと思います。

こんな英語力でスピーチできるでしょうか普通?自分だったら恥ずかしくてできないと思います。ですがラクシュミがこんなカタコトの英語でスピーチしたのは稚拙でもやることが大切なんだ、単語でも組み合わせることで伝わる、完全にしなくていいんだというようなことを伝えたいのだと思うんです。

ラクシュミは学者でもなんでもない町工場の一般人、でも工夫しだいで世界は変えられるというふうに自分はこの映画を観て感じました。

 

とても面白かったこちらの映画、インドの文化を知るきっかけにもなるのでとてもオススメです。